
「わからない」の先に、新しい景色があった。~503人の企業人・教員が、生徒と同じ「探究」を体験~
2026年8月4日から6日の3日間、浜松・沼津・静岡の3会場で、第7期シヅクリPROJECT「第2回シヅクリ研修会」を開催しました。



今回集まったのは、シヅクリPROJECTに参画する企業社員と、参加学校の先生方。
3会場合わせて、503名が参加しました。
企業人と教員が同じテーブルを囲み、一緒に考え、一緒に迷い、一緒にアイデアをつくっていく。
今回の研修は、これから生徒たちが授業の中で経験する「探究」を、まず大人自身が体験する時間です。
生徒に教える前に、大人自身が探究してみる
シヅクリPROJECTが大切にしているのは、授業の「やり方」だけを理解してもらうことではありません。
生徒たちは、探究の中でいつも順調に答えへ向かうわけではありません。
「何も思いつかない」
「うまく言葉にできない」
「どれが正しいのかわからない」
そんな時間にも出会います。

だからこそ今回、大人たちにも実際にアイデアを生み出す側になってもらいました。
一人で考える。
仲間の言葉を受け取る。
自分にはなかった見方に出会う。
考えが広がりすぎて、まとまらなくなる。
そして、対話を重ねるうちに、それまで見えていなかった景色が少しずつ現れてくる。

研修では、そんな「考えるプロセス」そのものを体験していただきました。
今回の研修も、参加者自身が考え、迷い、仲間と対話しながらアイデアを形にしていくことを大切にしています。
「混沌」は、失敗ではなかった
研修後のリフレクションで、特に印象的だった言葉があります。
「一度止まったり悩んだりすることも、考えているという意味では進んでいる」
「行き詰まったところから出たアイデアが創造的だった」
考えがまとまらない時間。
答えが見えない時間。
普段私たちはつい、そんな状態を「うまくいっていない」と捉えてしまいます。
しかし、新しいものを生み出そうとするとき、すぐに答えが出ない時間は決して無駄ではありません。
むしろ、その『混沌』の中に、新しい見方へ向かう入口がある、と言われています。
参加者自身がそのことを体験したのは、今回の研修の大きな収穫の一つでした。

一人では見えない景色も、仲間となら見えてくる
もう一つ、多く聞かれたのが「仲間と考えること」への気づきです。
自分では当たり前だと思っていたことに、誰かが違う角度から問いを投げる。
まとまっていない一言に、別の誰かが考えを重ねる。
そうしているうちに、一人ではたどり着かなかった場所まで、アイデアが広がっていきます。
参加者からは、
「まとまってから話すのではなく、途中でもまず言葉にしてみることがチームへの貢献になる」
「同じものを考えていると思っていたのに、実は違う景色を見ていた」
といった発見も寄せられました。

違うからこそ、広がる。
違うからこそ、新しいものが生まれる。
企業と学校という異なる立場の大人たちが同じテーブルを囲んだからこそ、そのことをより強く体感する時間になりました。
「正解を教える人」から、「一緒に考える人」へ
今回の研修で扱ったもう一つの大切なテーマが、生徒への関わり方です。
探究の途中で生徒が迷っていると、大人はつい、
「こうしたら?」
「それは難しいんじゃない?」
「正解はこっちだよ」
と答えを渡したくなります。
でも、本当に必要なのは、すぐに答えを与えることなのでしょうか。
一度、その人の世界から見てみる。
まだ言葉になっていない考えを待ってみる。
問いを投げ、可能性が広がる瞬間を一緒に楽しむ。

今回の研修では、そんな関わり方を、説明ではなく自分自身の体験から考えていただきました。
参加者からも、「Yes,andは賛成することではなく、相手の世界から見てみること」「受け入れるのではなく、まず受け止める」といった言葉が生まれています。
ここから、教室での「共創」が始まる
3日間の研修を終え、これから企業人と先生方は、それぞれの学校で生徒たちと出会います。
今回、大人たち自身が経験した、
思いつかないこと。
迷うこと。
仲間の一言で景色が変わること。
自分にはなかった見方に出会うこと。
その体験があるからこそ、生徒たちが同じ場所に立ったとき、その時間を信じて待ち、一緒に考えることができるのではないかと思います。
企業人も、先生も、生徒も。
誰かが誰かに正解を教えるのではなく、共に問い、共に考え、まだ見えていない可能性を探していく。

一人では見えなかった景色を、みんなで見にいく。
第7期シヅクリPROJECT。
いよいよ、各学校での探究が始まります。
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