本年度8月に実施した「第2回エンジン研修会:企業・学校合同研修」にクラーク記念国際高等学校の本部の方々が体験参加されました。

参加されたお一人の竹内先生は、そこで出会った企業の方々の姿勢や考えに感銘を受け、「絶対参加したい!」の想いを募らせたそうです。
早速本部に帰り検討した結果、「トライアルを含めて今年から静岡キャンパスが参加できないか」という、かなり無茶振りに近いご相談をいただきました。

*竹内先生が、シヅクリ事務局に送ってくださった想いをご紹介します。


『熱くて本気の大人たちに出会わせたい!』

私は7年ほど前から企業と連携した探究学習に取り組んできました。
どの取り組みも、大変有意義ではありましたがどこか物足りなさを感じていました。

それは、「企業の方との距離感」でした。

忙しい合間を縫って教室に訪れてくださる企業の方は、「いちゲスト」でしかなく、生徒たちにしてみれば、先生以外の大人が授業に来て、感想を言ってくれたにすぎないように感じていました。生徒たちが社会について学び、社会に出るための準備ができる絶好のチャンスなのに、本質的なところで企業の方と交流できないことが残念でした。

もっと企業の方と深く関わり合いながら、生徒たちに活動させることができないのかと思いを抱きながら8月のエンジン研修会に参加させていただきました。

生徒たちの活動に寄せられる企業の方の想い

研修中、グループ内の雑談で静岡カップの話になり、同じグループだったリョービの池本さんが「絶対にリョービの提案をした方が良かったのに。生徒たちに勝たせてあげたかったな。」と本当に悔しそうにお話しされたことに衝撃を受けました。
「生徒たちを勝たせてあげたかった?」思わず耳を疑いました。
そんなことを企業の方が思ってくださるのか?そこまで生徒たちの活動に企業人が想いを寄せてくださるのか?

もうなんだかよくわからないけど、この人に私の教室に来て欲しいと本気で思いました。

「自分達の会社を好きになって欲しい」という心意気

そして研修後、鈴与の吉田さんがご親切に静岡駅までの道のりを案内してくださることになり、一緒に駅まで歩かせていただきました。その道程で、「高校生に自分たちの会社を好きになって欲しいんです。」と真っ直ぐな目でお話しされていて、2回目の衝撃を受けました。高校生に対して媚びるとかではなく、一緒に活動をする仲間として「自分達の会社を好きになって欲しい」との心意気に心打ったからです。

またしてもこの人に私の教室に来て欲しいと本気で思いました。

「心が震える」求めていた挑戦

静岡駅のプラットフォームに立ち、「心が震える」って、こういうことを言うんだ。私が求めていたものはここにあったんだ。とドキドキしながら新幹線を待っていたのを覚えています。

10月から私が得た衝撃と感動を教室に持ち込み、熱くて本気の大人たちに出会わせることで、生徒たちがさらなる成長ができる機会になることを願って、このプログラムに参加させていただきたいと思っています。


私たちシヅクリも竹内先生の想いを受け止め、本年度から参加できないものかと思案し、参画企業さんにお声をかけたところ、建設システムさんが担当することをご快諾くださり、静岡キャンパスが今年から参加することが実現しました。

こうして、10月後半からクラーク静岡キャンパスさんとの新たな挑戦が始まりました。

写真は、10月25日に1回目の企業の方が訪問した授業の様子です。