8月9日・10日 静岡市にあるB-nest(ビネスト)静岡市産学交流センターにて、シヅクリPROJECTに関わる企業22社、中学・高等学校26校から、約260人の関係者にお集まりいただき、企業の社員と学校の教員が合同で研修を行いました。

今年度、県内26校の中学・高等学校で行われている地域探究プログラム「engine」

学生たちは、正課の授業の中で、自分たちの住む地域や企業のリソースを探究し、新たな可能性を発見するとともに、社会に生み出していく価値を想像・創造していきます。

engineに欠かせないのは、探究を進める学生たちと一緒に「地域イノベーター」というロールで関わっていく学校の先生方や、授業に参加してくださる企業の方々の「伴奏」と「熱量」です
大人がいかに当事者であり、伴奏者になれるか
(*本プロジェクトでは、「伴走」ではなく、意味を持って「伴奏」を使っています)
生徒たちの本気を引き出し、未来に無限の可能性を生み出していくには、授業に関わりその場をつくる大人の「あり方」が大きなカギになります。

可能性を引き出すグループワーク

第1回の研修では企業の皆様に向けて、「心が震える大人集団・ワンチームになって教室に行く」ことをテーマに、自社と自分に出会い直すワークを行いました。

第2回となる今回は、生徒たちと共に授業を進めていく学校の先生方にもご参加いただき、参加者に学生と同じように少人数のグループに分かれワーク形式でプログラムを体感しつつ、教室という「場」でどのように学生に関わることができるのかを考えていただきました。

流れを体験し、意味を体感する

体験ワークを行う目的は、オペレーションとしてのワークの流れを理解することはもちろんですが、プログラムが持つ世界観について体験から理解を深めていただくことを主に考えています。

プログラムの世界観を理解し、難しさと面白さを体感した経験から、自分なりに教室で表現する術を見つけていただく。
そのために、まずは、ご自身がグループワークに没頭して、無邪気にやってみることをお願いしました。
本気で心を震わせる体感が、教室という場に行く熱量になっていきます。

伴奏者としての視点も体験

グループワークの中では、チームの一員として対話をしていくほかに、チームメンバーが順番にファシリテーター役も体験しました。

4つのフェーズに分けて、それぞれのフェーズでファシリテーターとして、チーム内の対話を活発にしていく働きかけを担っていただきました。
日常の対話や話し合いでは、話すほうが得意・聞く方が得意、と皆さんそれぞれに得意分野があります。
「チームの対話を支援するポジションを役割として体験することで、実際に教室で生徒たちにどんなふうに声をかけようか、というところにも思いを持てました」という感想も頂きました。

それぞれの言葉で、想いを持つ

授業で行うプログラムと比べると、思考の連続で駆け足のワークでした。
ご参加の皆さんからは「難しかった」「大変だった」「疲れた」という声が聞かれるハードな3時間となりましたが、

「ひとりでは思い込みから出られず、やりきれなかった。チームのメンバーがいたから一つの企画が出来た。」

「アイデアを発表しようと思うと身構えてしまうが、自分の言葉を肯定して受け止めてくれるチームのなかで、アイデアになる前の思い付きを共有することで、それがみんなのアイデアに成長していった。」

「自分のアイデアに『いいね』と言ってもらえると、嬉しいし、安心する。そして次の言葉が出やすくなった。肯定することの効果を体感した。」

など、確かに参加された皆さんがそれぞれの体感として本日の研修をお持ち帰りいただけたご様子でした。

これからの教室での関わる大人と学生の「共震」が楽しみです!